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2015年6月

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アートセラピーで、親子の心の扉が開いた瞬間。


暁〜Akatsuki〜がアートセラピーに出会ったきっかけは、育児への悩みでした。 こどもが3歳位のころ、親子のコミュニケーションがうまく取れず、悩める日々を過ごしていました。言葉が遅く、自分の気持ちを伝えられない、そんなイライラからなのでしょうか、24時間、寝言でも怒っているような日々でした。

公の場で、我が子が怒っているのを見ると、いたたまれず、親子で無人島に逃げたい!なんて思った時もありました。

小学生の現在、寝言で爆笑しているのを聞くと、あぁ、我が家の小さな奇跡の大きな変化の体験を伝えたいなぁと思うのです。



暁は、幼稚園での絵画講師や、専門学校でのデザイン講師など、人とのふれあいが好きで、子育ても待ち望んでいました。学生時代は、おもちゃの実演販売で、あまりにも売上が良く、どうしたら子供心を掴めるのか、なんていう社員研修ビデオの取材を受けたこともありました。

他の子どもには人気があるのに、我が子には何故こんなにも人気がないのか(笑)

袋小路に入ったように追い詰められていきました。

その頃、ジュエリーデザインの仕事をしており、その関係の資格を探していた折りにふと目に入った『チャイルドセラピスト』の文字。

今、最優先はこれだ!と閃きました。発達心理学、アートセラピー、箱庭療法、音楽療法、など総合的に学べる講座の初回授業がアートセラピーでした。



『自分の感情を絵にしてみる』
という課題。

母は、一日の99%を占めている『イライラ』と、たまにやってくる『嬉しい』という感情を絵にしてみました。


99%の感情『イライラ』(1)99%の感情『イライラ』

息子の伝えたいオレンジ色の気持ちを正確に捉えられず、

違う色(薄い黄色)で受け止めてしまうことにより、すれ違い、双方の苛立ちがビリビリと放電されている状態。

英語では『ゆでたまごの殻を敷き詰めた部屋を歩くよう』という表現があるそうですが、正にそんな感覚でした。


(2)1%の感情『嬉しい』

息子の感情と、母の感情がピタリと重なった時には、

心が光り輝き、木漏れ日のような温かさが満ちる。

この1%の感情があると、育児の大変さを嬉しさが凌駕する。

『この嬉しい1%があると、育児の大変さがチャラになるから、育児ってずるいですよね』なんて話しておりました。

モヤモヤした自分の気持ちを視覚化すると、心が整理され、スッキリデトックスされた気分でした。


1%の感情『嬉しい』
帰宅後、息子に2枚の絵を見せると…

一枚目の絵を『キライッ』と放り投げ(!)、

二枚目を指差した後、床にコロンと転がり膝を抱え丸くなりました。

その後、母の洋服、チュニックの中にごそごそと潜り込み

『ママのお腹の中』と言いました。

何故、そんなボキャブラリーがあったのか、今でも謎です。

そして、その時を境に、息子は怒った時には、母の服にもぐりこんだり、ハグしてあげることで、落ち着き、感情が穏やかになっていきました。

その日までは、息子は、手をつないだり、ハグすることをあまり好んではいなかったので、驚きの変化でした。

たまねぎの薄皮を剥いていくように、イライラが徐々に減り、

お互いを信じて待てる様になったことで、

親子のコミュニケーションもスムーズになっていきました。

二枚目の絵を見せた時が、何百回、耳から言い聞かせても伝わらなかった、

『母は息子をを愛している』

ということが、アートによって伝わった瞬間だったのかもしれません。

百聞は一見にしかず。



子どもには『理解のしやすさ』に個性があります。

聴覚優位の子、視覚優位の子。

息子の場合は、その後内斜視が判明し、視力の悪さにより、聴覚過敏が促進され、聴覚だけの指示は通りにくいのではないか、ということがわかりました。耳が良過ぎて環境音まで全て拾ってしまうのです。

幼稚園などでは、一日のスケジュールを視覚から理解できる様に、絵のマグネット時間割を作ったり、片付ける場所に、ものの写真を貼ったりすることで、行動の見通しが経つ様になり、落ち着く様になりました。

次に何をするのかがわかると、不安が減り、自信につながる。

アートの底力を実感した出来事であり、この奇跡のような瞬間から、親子の掛け金が、カチリカチリと合い始め、徐々に育児が楽しいものとなっていきました。



子どもによって、何がコミュニケーションの突破口となるかは、それぞれです。

日常のコミュニケーションで、何か、歯車が合っていない、という方には、

アートという選択肢も試してみて欲しいです。

我が家の場合は、アートが親子の心の扉を開くきっかけでした。

子どもが変わった!と思っていたのですが、

数年経った今思うことは、何よりも、母であるわたくしの受け止め方が変わったのだということ。

発達心理を学ぶことにより、

子どもの行動の裏には、何かわけがある。待ってみよう、探ってみようと。



親にとってのアートセラピー体験での心の安らぎも、大切なことです。

電話をかけながら、ぐるぐる落描きしたことはありませんか?

人は皆、幼い頃は、ぐるぐると落描きするのが大好きです。

しかし、周りからの評価が入ってくると、絵が嫌いになる人が多くなります。

誰もが幼い頃好きだった、色と遊ぶ、グルグル手を動かす。

そんなささやかで楽しい気持ちを思い出し、素直に心の中を映し出していきましょう。

嬉しい色は、グルグルたくさん豊かに塗って、気持ちよく!

モヤモヤをはモヤモヤのままグルグルして、すっきりする!そんなデトックス。

滞っていた感情の流れが、さらさらと流れることで、心が伝わる、絆が深まる、そんな作用をみなさんに体験いただくことを願っております。

『人柄写心家のTSUGU』さんに、プロフィール写真を撮影していただきました。
『人柄写心家のTSUGU』さんに、プロフィール写真を撮影していただきました。

人柄写心家 TSUGU公式サイト
人柄写心家 TSUGU Facebookページ

気が付くと、ここ何年も自分が写っている写真が無いな、という方、いらっしゃいますか?私がそうでした。
写真を撮るのは好きでも、自分が写るのが苦手な人は居ますか?
私がそうです。
引越に際し、成人式の写真すら処分してしまった私です。

ウェブサイトを立ち上げ、ワークショップなどを開催していくセラピストとして、正体不明なのもいけないなぁと思いつつ、自分の写真を撮るという行為自体、気が進まない。

しかし、このウェブサイトを作ってくださった、若生ひとみさんに、
『人柄写心家』という方が居るんですよ、と伺い、心が動きました。
TSUGUさんのウェブサイトに溢れるナチュラルな笑顔達に、撮らなくちゃいけないなら、是非この方に、と即決断。撮ってもらうことよりも、むしろこういう写真を撮る人と、話しをしてみたいと好奇心むくむく。御会いして、是非この魔法の「写心」の秘密を解き明かそうと心に決めました。

最初に結論。
生まれて初めて、
『あぁ、この私の写真、みんなに見せたい!』
そんな写心を撮って頂けました。
TSUGUさんミラクルです。
恥ずかしいけれど、今の私らしさが出ているなぁ。と、感動。
あぁ、15年前に撮って欲しかったとか、せめてあと5キロ痩せてから撮って欲しいと思っていたのですが、そんな不安が、些細なチリとなって吹き飛びました。
そこには、今、私が大切にしている「魂」が写っていました。


『笑ってと言わないカメラマン』
 TSUGUさんの何が特別なのでしょう?
 私には、撮影の技術的なことはわかりません。
 実感するのは“居心地の良い、温かい時間をシェアした”ということです。
取り繕わなくていい、ありのままの私を出せる、最初から許されている、そんな、おおらかな包容力を感じました。

 待ち合わせ場所の100m先に見えた時から、なんだか陽だまり色に包まれている、笑顔が飛んできそうなTSUGUさん。

 なんだってそんなにキラキラしているのですか、あなたは。

 TSUGUさんのストーリーを伺ってみると、段々見えてきました。

 大学卒業後、迷い無く会社勤めに進み、上昇志向も高く、仕事に打ち込んでいたのですが、四年程が経ち、徐々に息苦しさ、迷いが生じてきたそうです。会社の中で「自分自身を見てもらえていない」と。

  そこからどうやってブレイクスルーしたのか?
『人と会っていった。』
    人と会う?
『楽しそうに生きている『輝いている人』を捜し、紹介してもらい、話していった』
    見ず知らずの人の話しを聴く?
    なるほどですが、実際に実行している人は少ないのではないでしょうか。
  
  迷いの渦中の心の中を色で表現すると、どんな感じだったか伺ってみました。
『深いみどりが重なり、光の差さない暗い感じ』

  先の見えない、閉塞感。しかし、緑というカラーが、TSUGUさんの
光合成していそうな前向きさを感じます。

   たくさんの人と話しをする中で、掴んだキーワード達が、焦点が合う様に、徐々につながり重なり合い、見えてきたことが
『輝いている人は自分の好きなことを仕事にしている人』
   印象的だった言葉は
『待っていなかった。自分からつながっていった』

   そこで、初めて、
『好きなこと=写真』
が立ち上がってきて、写真家を生業とすることを決意したTSUGUさん。
そこから急展開。退社、個展と動いていく行動力が凄い。
その初めての個展で、今の『写心』につながる出来事が起こります。

池袋の住宅街のシェアハウスで開催した写真展。立地も宣伝も好条件ではない中、来場者の口コミで、一ヶ月で300人の人が訪れたそうです。
来てくれた方の写真を撮り、それを展示し、進化、増殖していく、“生きた写真展”となり、一度訪れた方がリピーターとなり、笑顔の輪が広がっていったそうです。
  この、『人が喜んでくれる』という体験が、今の『写心家』につながっているのですね。

  迷い、不安の中から、自分の生きる道を掴み取ったTSUGUさん。
  TSUGUさんだからこそ出来る、TSUGUさんにしか歩めない道を見つけた今、
  心の中の色彩はどう変化しているのでしょう?
『深かった緑を探っていって、今は、光が差し込んでいる』

自ら切り拓いた風景の中で、キラキラとした木漏れ日を浴び、今では、TSUGUさん自身が陽射しとなり、出会う人を輝かせている様に感じました。

TSUGUさんは、人がまとっている、鎧を脱がせて、真ん中に眠っている宝石を輝かせたいとおっしゃっていました。
北風と太陽のように、その温かさで、私もすっかり「写真嫌い」の鎧を脱がされました。重たくて固い殻を外してくれて、ありがとうTSUGUさん。

必要に迫られなくとも、日常の中で、自分のことを大切にする機会として、写心撮影もいいものだ、と思います^^